GIRLS CHALLENGE ONLINE CAMP

わたしたちの活動#キャンプ,防災・減災プロジェクト,高校生の声

仲間と一緒に!!目指せ防災マイスター

9月19日(日)と20(月・祝)の二日間、全国の女子高校生年代36人とユース年代のリーダー10人がオンライン上に集合しキャンプをしました。テーマは、「仲間と一緒に!! 目指せ防災マイスター」。
当初、戸隠ガールスカウトセンターでの開催を計画していましたが全国各地で緊急事態宣言が発令されたため戸隠ガールスカウトセンターでのキャンプを中止、新たにオンラインキャンプを計画し開催しました。

日本列島はどのように生まれて、地震はなぜ起きるのか?

国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)の平田直先生をお迎えし、「日本列島はどのように生まれて、地震はなぜ起きるのか?」をテーマにお話をいただきました。
ガールスカウト日本連盟は、国立研究開発法人防災科学技術研究所と包括的連携に関する協定を締結しています。

  1. 日本列島の生い立ちと地震が起きるしくみ
  2. 地球と地震の観測とは?
  3. 首都圏直下地震の被害想定と防災に対しての心構え

参加した高校生たちが特に印象的だと思ったこと

  • 今の地球の大陸が元々は一つの大陸が分かれたと考えられているということ
  • 日本列島は常に動いている
  • 私は東日本大震災を経験しているが、当時日本列島があんなに動いていたのには驚いた
  • 地学で習ったところをより深く知れた。地震の前には、地面がずれていくことは全然知らなかった
  • 地震が起きてからの3分・5分、それぞれの時間で何をすべきなのか、してはいけないのか、その数分それぞれの行動が大事だということ

防災豆知識ミニブックをつくろう

高校生たちは、事前課題で防災に関する豆知識を各自3~4つ調べていました。考えたアイデアは、googleフォームを使ってあらかじめ入力します。同じパトロールになった2~3人で話し合いながら、ミニブックに掲載する7つを決め、自分たちの防災豆知識ミニブックを完成させました。
オンラインで初めて顔をあわせるメンバーですがテーマがあることで、積極的に意見を出し合うことができました。
今回の活動ではリーダーシップ力を身に付けることも目標の一つです。完成させたミニブックを用いて、自分のコミュニティで役立てることができます。

わたしが選ぶ防災グッズ

もし、自分が災害にあって、避難しなくてはいけなくなったときを想定したアクティビティをおこないました。そんなとき何が必要になるか、避難場所で少しでも快適に過ごすには何が必要なのかを考えました。
リーダーの合図で、まずパトロール(グループ)で話し合い、何を持ち出すのかを決めます。持ち出してよいものは、パトロールのメンバー全員で15個まで。各パトロールで決めた「持ち出すもの」を各自家の中に取りに行き、カメラの前に戻ってきます。ここまで取り組む制限時間は5分。限られた時間の中で意見を交わし、決めたものを探します。集めたもの、集めた理由を各パトロールの代表が発表します。

防災タイムラインを作ろう

自分が、実際に災害にあったらどのように行動するかを考えます。

  • 身近で地震が起きたらまず何をする?
  • 土砂崩れに巻き込まれたらどのように助けを求める?
  • 家族と連絡手段は?

災害時の対応について順を追って、どう行動するか考え「防災タイムライン」を作成します。
時間軸で、行動を考えてみるとなかなか難しいと実感します。そして、改めて準備やシミュレーションしておくことの重要性に気付きます。

このタイムラインを作成するときも役立つのは、オンライン上で共有しているワークシートです。このシートに、意見をまとめ記入していきます。

わたしの周りの災害・防災サイン

オリンピックでも話題になったピクトグラム。
災害・防災に関するサインもあります。日常の中で目にすることもあるものから、今回、初めて知るものまでいろいろありました。住んでいる地域の環境により示されているものも異なります。今回学んだことで、自分の住んでいるところにはどんなサインがあるのか気になり、意識してみて見ることができるでしょう。

オンラインキャンプファイアー

キャンプには欠かせない、みんなが大好きなキャンプファイアー。
オンライン上でどう楽しめるんだろうと不安もありましたが、このオンラインキャンプを楽しもう! と決めて参加した仲間のパトロールワークやコミュニケーション力はすばらしかったです。各自、工夫して作ったトーチで点火!

エールマスタ―になった高校生は、ほんの数分の打ち合わせで歌をつないでいきます。かけごえやつなぎ方は、数分の準備とは思えないほどでした。
動作付きの歌を歌ったり、イントロクイズもしました。
いつも戸隠ガールスカウトセンターで聞く「岩戸伝説」は、画面上で分かりやすく伝えられました。

参加者の声

  • 天照大神の話は知ってたけどリーダーのナレーションとかでとてもおもしろく印象に残っています。みんなの個性のあるトーチが見れてよかったです。
  • リモートでも十分楽しめるのだなと思った。でもやっぱり一人で踊ったりするのは少し寂しかった。会いたい気持ちが増した。
  • 最初はオンラインでのキャンプファイアーはまったく想像がつかなくてどうなるかと思っていましたが、ソングを担当してくれた子たちや、リーダーのゲーム企画のおかげでたくさん楽しむことが出来ました。
  • やはり、みんなで集まってするファイアーは楽しいなぁと思いつつ、生で声が聞けない寂しさはありました。ゲーム等も工夫されていて楽しめましたし、知らないソングもいっぱいでびっくりしました。

焚火の音を聞きながら、楽しく過ごしました。最後には楽しく♪TIROもできました。

山口県第30団のInstagramで、キャンプに参加している様子を投稿してくれました

 
 
 
 
 
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ガールスカウト山口県第30団(@gsj_yamaguchi30)がシェアした投稿

Camp at Home 家でもキャンプを楽しもう

キャンプ前に、リーダーから家でキャンプを楽しむ Camp at Homeが提案されていました。
どんな楽しみ方でもOK!工夫した様子を写真で共有しました。写真を少し紹介します。

寝袋で寝たよ!
ソロテントの中から参加
クラフトを作ったよ
世界各国のワッペンを飾ったコーナーを部屋に作ったよ

防災アクティビティをブラッシュアップ

楽しいだけじゃない! 今回のメインテーマ「仲間と一緒に!! 目指せ防災マイスター」を実現するために、事前課題で考えておいた自分が誰かに実施したい「防災アクティビティ」の計画書をパトロールのメンバーとブラッシュアップしました。 一人で考えたアイデアも、メンバーと考えることでよりよいものになりました。自分のコミュニティで実施できる日が楽しみです。

参加者の声

  • 「ねらい」が大事ということがわかった。みんなのアドバイスを参考にし、実行しようと思う
  • 自分だけでなく、他の人との意見を合わせることで、より良いものが見つかると言うことに気付けた。実施してみたい
  • 自分では、きちんとアクティビティを計画したつもりでしたが、他の人に聞いて見てもらうといろいろな視点からの意見が出ると思いました。

全国の同年代とつながれる楽しさ

ガールスカウトは、世界中に活動している仲間がいます。今回のキャンプは日本全国の仲間と活動できるチャンス! 北は青森県から南は鹿児島まで。36人の高校生が集いました。キャンプ場だったら、芝の上を歩きながら話したり、料理をしたりして話ができますがオンラインだと声を発することができるのは一人。たくさんのメンバーと話すのはなかなか難しいのです。

1日目夜のパトロール(グループ)リーダー会議で、高校生たちから意見がでました。
「自分のパトロール以外のメンバーとも話す機会が欲しい!」
意見を受けて、リーダーたちは考えました。そして、2日目の解散前にブレイクアウトルームをランダムに移動できる時間を30分つくりました。3回部屋を移動できるので、移動した部屋で「はじめまして」のメンバーとも話ができます。短い時間で自分の住んでいるところの情報などを共有したり連絡先を交換して盛り上がりました。
今回は、リアルに会えなかったけど「いつか、会おうね!」とやくそくして解散しました。

最後にリーダーからガールスカウトの創始者、ベーデン-ポウエル(B-P)のことばを紹介しました。

「人生における真の感激は、困難、危険、明らかに不可能に思える事態に直面しながらも、最後には、山の頂上に至るチャンスを得ることである。」

参加者の声

  • 達成感が大きい。濃い二日間を過ごすことができた
  • また、参加したいです! 私もリーダーになりたいなと思いました!
  • あまり学校でも発言するのが得意ではなかったのですが、アクティビティ案のブラッシュアップ中にアドバイスなどを率先して言えました! 小さい頃に比べると積極性がなくなってきているところは自分でも感じていて悔しかったので、発言できるところはしようと思って参加をしていました。パトロール内でもどう効率良くできるのかなど案を出したりなど自分で思っていたよりできていたのかなと思います
  • オンラインということもあって、みんなが話し出すのをためらってしまっていたときに話を持ちかけられるように意識した
  • エールマスターや閉会式で感想を話す人に立候補したことです。今回のキャンプでは、いつもよりもみんなの前で発言できる機会が多く得られたので、そこでリーダーシップを発揮できたと思います

オンラインキャンプの教育的効果

ガールスカウトでは、「キャンプ」は主たる活動の一つです。コロナ禍でキャンプ場に集うことがかなわないことは残念でなりません。しかし、キャンプは教育手段の一つと考えています。団体が目指していることを実現するための教育の手段なら、オンラインでも楽しみながら学び、行動できるようになるよう工夫しようとリーダーたちは考えました。野外ならでは得られることもたくさんありますが、今回のオンラインキャンプでも、たくさんの力をはぐくむことができました。

  • コミュニケーション力
  • リーダーシップ力
  • 防災に関する理解を深める
  • 学んだことを自分のコミュニティで役立てる

特に高校生年代の少女たちには、「人に役立つことができる」女性になってほしいと願っています。このキャンプでは、楽しみながらオンラインでも多くのことができることを知り、地域で自分の力を発揮することができるようになりました。きっと、それぞれが自分の地域で力を発揮することでしょう。

今回のキャンプを企画・運営した全国のリーダー