ジェンダー平等を目指して、自分ごとで考える

わたしたちの活動じぶん部

「社会で起きていることを、もっと自分ごとで考えられたら社会はもっと変わるかも」をコンセプトに、ガールスカウトでは、#じぶん部 を始めました。そのファーストイベントの様子をご紹介します!

ガールスカウトの高校生たちの写真
全国から高校生ガールスカウトが東京に集合!

W20公式サイドイベント 高校生対象 #じぶん部を実施

3月31日(日)、北は宮城県から西は愛知県まで、20人の高校生が集まり、自分ごとで学び取り組む方法を学びました。今回のファシリテーターは、20代大学生から30代の社会人3人。高校生にとってロールモデルとなる存在でもあります。ワークショップでは、数々のワークやアクティビティを通して日本の現状を理解できるよう構成しました。最終的には参加者がアドボカシーを理解し、一歩を踏み出せるようになっています。
そのワークの一部をご紹介します。

ニュースの中の暴力

新聞の紙面構成から、男女の登場比率や記事内容を抽出するワークショップです。各社新聞の紙面は、企画したファシリテーターたちも驚くほどのアンバランスな構成になっています。どの新聞も、登場人物や写真は、ほぼ男性です。

参加者の声
・女性がいた!と思ったら雑誌の広告か生活面での登場でした。
・新製品紹介や料理、介護の特集は、女性が読むであろうことを意識して書かれているように感じる。
・日本のニュースの中には、女性がいないことになっているのかと思った。
・政治経済紙面において意思決定しているのは男性ばかり。
・スポーツ面もほぼ男性で、同じスポーツでも女性は書かれ方が異なる。男性は詳細に、女性は少しだけ…。
・社会で発信されている記事は男性中心であることがよく分かった。

参加者は、今までは平等でしたいことを選択できる環境にあると思っていたけれど、社会はまだまだ平等ではないことに気づき始めました。

新聞記事を調べる高校生たちの写真
ジェンダー差別の意識で新聞記事を読むのは始めての高校生たち。一つ気づくと次々に声があがりました。

性別に偏らない未来の新聞を書いてみよう!

新聞のワークショップでの気づきを基に、性別に偏らない未来の新聞を作りました。10年後を描いた新聞では、女性初の首相や女性の議員比率が向上している記事、男性だけではなく女性も紙面に登場する新聞が描かれました。でも、初の女性◯◯誕生!と言われているうちは、まだまだ当たり前の世界ではないですね。

新聞記事の分析をまとめる写真
ジャンルごとに記事内容を分析し仕分けてみる

10年後の未来を実現するためにできること

10年後の新聞に描かれた未来を実現するには、今日から何をしたらよいのでしょうか。もう他人事ではなく「自分ごと」になった参加者は、ジェンダーの不平等が起きている問題と、その原因を探りました。私たちはこのワークを「問題の木」と呼んでいます。問題には原因があり、それを解決しないと起こっていることは変えられません。カードを用いて、具体的な問題解決のためのアクションと、その解決を実現するための意思決定者や影響を与える人(協力者)を特定しました。10年後の未来を実現するには、自分たちの今の行動が重要なことを感じたようでした。

こうやって彼女たちは行動を計画・モニタリングし、行動するための具体的方法を学びました。
それぞれ興味関心を持つ分野は異なりますが、「自分ごと」で社会を見る目を養い、行動を起こす方法を学んだ、彼女たちの #じぶん部 活動が楽しみです。

ただいま #じぶん部 では、高校生アンケートを実施中!自分もアクションを起こしてみたい人はぜひご参加ください。(締切4月21日)

ワークショップを受ける高校生たちの写真
未来の実現に向けて、アクションを起こす方法を学びました

今回のプログラムは、ガールガイド・ガールスカウト世界連盟とUN Womenが協働して開発した教育プログラムで構成しています。ジェンダーの不平等により起こるさまざまな差別や暴力について、小学校1年生~25歳までが年代に応じ学べるものです。

#じぶん部 は女性への暴力について学ぶ「ジェンダー教育」のプログラムの一つです。#じぶん部 や、Stop the Violenceキャンペーンに関するプログラムの実施を希望するかたは、ガールスカウト日本連盟までお問い合わせください。