コンピューターの世界を知ろう!~Girls Going tech in広島~
7月9日(日)広島大学 東千田キャンパスにて、小学校4~6年生を対象としたSTEAM教育プログラム Girls Going Tech「コンピューターの世界を知ろう!」を開催しました。
本プログラムでは、全国6県から27人のガールスカウトたちと一般の児童9人が参加し、コンピューターの仕組みを学びました。
当日の様子をご紹介します。
コンピューターになってみよう!~2進数とその計算について~
少女たちはコンピューターの世界を構成する2進数についてレクチャーを受けた後、自分が計算機になったつもりで2進数の足し算に挑戦しました。
本来、2進法は高校の数学で学習する内容ですが、実際に体を動かしながら学んだことでジュニア年代の少女たちもすぐに理解でき、スピーディーに答えを出していました。
振動を使ったロボットづくり ~Doodle botを作ろう~
歯ブラシやモーター、フェルトなどを利用してロボットを組み立てました。順調に組み立てられたものの、まっすぐ動かすのは至難の技だったようです。
広島大学の学生さんや教授たちの手助けを得ながら試行錯誤を繰り返し、一生懸命まっすぐ走るロボットを作っていました。
参加者の感想
- またやりたい、楽しかった
- いろいろな進数について知ることができた
- プログラムは一つが違ったらいろいろなことが変わることが分かった
- ものづくりが好きになった
- またこのようなロボットを作ってみたい
- 論理演算をどうやって素早くしているか知りたい
- たくさんの材料でできていることを知ることができた
子どもたちが2進法の世界に触れることは、物の見方や考え方に新たな気付きを与えてくれるよい機会となりました。子どもたちのアンケートからも2進法への関心は高いことがうかがえました。
広島大学との共同研究契約について
実施にあたっては広島大学のご協力をいただき、学生の皆さんにメンターとして小学生たちをサポートしていただきました。広島大学とガールスカウト日本連盟は、理系女子育成のためのSTEAM教育教材およびカリキュラム開発とその有効性を検証するための共同研究契約を締結しています。
主催:公益社団法人ガールスカウト日本連盟
協賛:マイクロン財団
協力:広島大学
ガールスカウトがSTEAM教育に取り組む理由
日本のSTEAM分野における女性の割合は、OECDの調査(2019年)では36カ国で最下位でした。また、ガールスカウトの調査では「理数系は男子」と思っている女子が48%もいます。日本の女子の理数系の力は世界トップレベル(PISA2018)であるにもかかわらず、約半数の少女たちが苦手意識を持っていることが明らかです。
子どもたちは周囲の大人たちから、無意識のうちに「女の子だから」という社会からのメッセージを受け取っています。
参照 『「ジェンダー」に関する女子高校生調査2020 ~声をつなぐ~(2021年3月)』26ページ(ガールスカウト日本連盟発行)
ガールスカウト日本連盟は「すべての少女と女性の可能性を最大限に伸ばすこと」を使命に掲げています。学ぶ機会が少ないSTEAM分野の体験学習を増やすことで、新しい世界に興味を持ち、進路選択の幅が広がるようにすることも重要な目的の一つと考えています。ガールスカウトでは、少女たちがやりたいことに挑戦し自己実現できるようになるため、そして進路選択の幅を広げるため、機会の提供を強化してまいります。