Chip Camp in 東京 開催報告〈part02〉
2024年12月、ガールスカウト日本連盟はマイクロン財団の支援、広島大学の協力を受けて、女子のためのSTEAM教育*事業「Chip Camp in 東京」を開催しました。
*STEAM教育:Science、Technology、Engineering、Art、Mathematicsを統合的に学習する、理数教育に創造性教育を加えた教育概念
|実施日|2024年12月26日~12月28日 |場 所|国立オリンピック記念青少年総合センター、東京科学大学 大岡山キャンパス |講 師| 広島大学 大学院 人間社会科学研究科 川田和男教授、鈴木裕之准教授 東京科学大学 岩附信行工学教授 マイクロンメモリ ジャパン 金子幸治氏、川端晃希氏、景山理菜氏、田中大氏、ナユンジュ氏 |
4度目の開催となる今回は、15都府県から42人の中学生が参加しました。本ブログでは、3日間の豊富なプログラムの中から参加者から反響の大きかった活動にハイライトし、3回に分けて報告します。
「半導体開発の最先端エンジニアから、半導体の世界を紹介!」
エンジニアのキャリア紹介、クイズで学ぶ製品やしくみ
12月27日、半導体リーディング企業であるマイクロンメモリジャパンのエンジニアクルーが広島から訪れ、東広島にあるマイクロンメモリ ジャパン社の様子、半導体の製造過程、半導体メモリの能力について、レクチャーしました。
川端さんは、マイクロンの拠点である広島の紹介に続き、ガールスカウト日本連盟のミッションを事前に学び、「楽しく学び身につける」共通の目標があることをお話しくださいました。
「今日は半導体を持ってきました」とポケットから取り出したのは、小さな半導体メモリチップ。
どんなところに使われている?という問いには、たくさんの答えが返ってきます。
ー マイクロンの役割は、半導体の設計開発生産を通じて生活を豊かにすること。
半導体の性質を学んだあとは、半導体メモリが情報を記録する仕組みについて、景山さんが解説しました。
景山さんは動物好きの小学生時代、テニスに夢中になった中高時代を経て、大学で水産学を学び、マイクロンでは製造工程の最適化のプランニングをしているエンジニアです。好奇心を持って研究、仕事に挑む姿が、ガールスカウトにまぶしく映ります。
メモリチップの記憶容量や、半導体の特性についてクイズが出され、早く正答した人にはプレゼントが贈られました!
今までのレクチャー内容を思い出し、次々に手が挙がります。
半導体メモリチップを作る様子を、田中さん、ナユンジュさんよりお話しいただきました。
純度の高いシリコンチップを基に、不純物の配合によって電気の流し方を変化させ、適材適所のメモリチップを作るそうです。
複雑な回路を高速でチップ上に刻むために、水や光を利用した世界最先端の装置を導入したそうです。製造環境とクリーンな空気の作り方の解説後、小さな配線を並べる実習をおこないました。
幅1㎝の「ふせん」に、10本のシャープペンシル芯を均等感覚で並べる。
さあ、どうしたら折らずに整然と並べることができるでしょうか?
小さな世界、膨大な数の世界、さまざまなスケールに触れた2時間でした。
エンジニアの川端さん、景山さん、田中さん、ナユンジュさんのお話から、充実したお仕事を楽しんでいる様子と、より良いものを作ることを目指してベストを尽くすマイクロンの社風を感じることができました。
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