いつも心に太陽を

わたしはガールスカウト#体験活動,#国際女性デー,#自己肯定感,SDG5,ジェンダー平等の実現,ロールモデル,国際理解,少女たちの声

3月8日は国際女性デー。女性の社会参加と地位向上を推進するため国連が定めました。
ガールスカウトは「すべての少女と女性が自分らしく生きられる社会」を目指して活動し、少女の力を伸ばすための教育プログラムに取り組んでいます。国際女性デーにちなみ、B-Pアワード2022受賞者のエッセイを紹介します。
寄稿してくださったのは、宮崎県第15団の日髙 七海さん。高校生年代(レンジャー部門)のガールスカウトのプロジェクトで、地域に根づいた「人への役立ち」を実践した活動を讃えるガールスカウト最高の賞「B-Pアワード」2022年度受賞者の一人です。

ガールスカウトとして

 私は、小学1年生からガールスカウトとして活動してきて、さまざまな経験を通し、さまざまなガールスカウトや地域の方と交流し、語りきれないほどの学びや経験を積んできました。ブラウニー・ジュニア(小学低学年・高学年部門)のときは自分の殻を破れず、自分自身を表現することができませんでした。そんな時期を過ごし、学年を重ねていくうちに、活動のあり方や、団(地域での活動グループ)での立ち位置が変わっていく中で、積極的に発言することや、自分から行動できるようになりました。
 こんなにも自分が成長できたのは、支えてくださったリーダー方、共に過ごし活動してきた仲間たち、雲の上の存在のような団の先輩方、ずっとそばで見守り一番に応援してくれた家族のおかげです。私たちを指導してくださったリーダー方は多様なガールスカウトがいる中で、愛を持って指導し続けてくださいました。そんなリーダー方のように私も少女たちの背中を押し、夢を与えられるような指導者になりたいと強く思うようになりました。

左:肩たたきボランティアに参加 右:団の野外キャンプにて「ご飯を早く食べたい!」

ここが私のアナザースカイ

 私はこれまでさまざまな活動に挑戦してきました。その中でも自分の殻を破るきっかけとなったのは、中学3年生のときに参加した海外研修です。幼い頃から世界に出ることへの憧れを持っていました。宮崎県連盟の海外研修に参加することになり、他団のガールスカウトやリーダーと関わることが増え、新鮮な気持ちと緊張が入り混じっていたのを覚えています。スイスに滞在するため、さまざまな研修やアクティビティに備え、何度も事前研修に参加しました。
 出発当日、海外に行くことへの緊張感と家族と離れる悲しみで心はブルーでした。さあ、どんな研修になるのか、と不安でいっぱいでした。そんな不安もありましたが、初日のフライトは長時間で、人生で初めての機内食を食べ、人生初の海外・未知の地に足をつけ、心は解放感と希望に満ちあふれていました。その解放感もあり、はじめに行ったフィンランドでは、サングラスと共に満喫しました。やっと他のガールスカウトも解放感で心が緩んだのか、事前研修では見せなかった素顔を見せていました。「海外に行けば人生が変わる」と耳にしたことがありますが、こんなにも気分がいいのか! 海外のパワーってすごい!! と実感しました。

 皆さんは、海外研修のイメージはとてもキラキラしていて、帰ってきたら英語も流ちょうに話せると思いますよね。私にとって海外研修は楽しい思い出のみならず、苦い思い出、悔しい思いもした素晴らしい経験となりました。もちろん世界中のガールスカウトと交流し、スイスやフィンランドで観光もでき、とても素晴らしい機会でした。しかし、言葉の壁があることを痛感し、英語で話せないもどかしさや、自分から行動することや発言できない悔しさがありました。この悔しさをバネに日本に帰ってもっと自分を高め、何事にも挑戦し、語学を磨き、「いつかまたアワシャレーに行く、世界中のガールスカウトとよりよい世界のために行動を起こす」という目標を立てました。

夢があるなら大きな声で自信を持ってたくさんの人に宣言する

 私にはたくさんの夢があります。その多くの夢はガールスカウトがきっかけです。さまざまな場面で活躍されている方、世界を舞台に働いている方、職種を問わず多くの方と出会い、夢や希望をもらいました。そこで夢を持つこと、目標を持つことの大切さを学びました。

My Dreams
・世界の広さや生徒一人ひとりの可能性を広げることができる英語教員
・世界中で苦しんでいる人々を助ける人
・多くの人を幸せに笑顔にできる人
・よりよい世界を目指して尽力する人
・何事にも一生懸命に取り組む人

 私は夢や目標を持ち続け、宣言していくことで素晴らしい人生になると信じています。夢が叶う可能性は自分自身であり、「叶わないかもしれないから」と不安がって夢や目標を持たないことはもったいないことです。夢や目標を持つことで自分自身がキラキラして、自信をもって日々を過ごしています。
 「夢はたくさんの人に話すといいよ!!!」
 この言葉は、あるガールスカウトの先輩からいただいた言葉です。この言葉を胸に、常に目標や夢について多くの人に語っていました。実際に話すことで夢へのチャンスがまわってきました。この経験をもとに、多くのガールスカウトや友人に「夢は多くの人に語ろう!」と話してきました。心の中で留めてしまえば、夢への可能性は変わりませんが、話すことで巡り巡ってチャンスや転機が舞い込んできます。これからも、夢を語り、自分の軸を持ち、夢に向かって全力疾走していきます。

世界・ジェンダー・夢

 私のB-Pアワードの活動テーマは「世界・ジェンダー・夢」です。レンジャー3年間でこれら3つのテーマに向かって活動してきました。

活動の大まかな内容
・パープルリボンキャンペーンイベント
・宮崎県高校生英語弁論大会出場 2020年
・ユースメッセンジャー活動
・国際ガールズメッセ 国際交流報告
・コミュニティアクション チャレンジ100アワード パープルリボンキャンペーン提案

 パープルリボンキャンペーンにおいては、女性や少女への暴力の根絶のため、声をあげ、活動してきました。そこでは、DV(家庭内暴力)、ジェンダー平等の現状を知りました。ジェンダー平等を実現することで暴力や性差別で苦しむ人を助けられると実感し、「もっと行動しよう」「日本のジェンダー平等の現状を知ってもらおう」と奮起しました。

友人とパープルリボンキャンペーンイベントに参加

 パープルリボンキャンペーンの活動を筆頭に、宮崎県高校生英語弁論大会にて「職業における性差別」「ジェンダー平等の現状」をメインに弁論しました。その様子は宮崎県のテレビで放送され、多くの方に知ってもらうことができました。
 ユースメッセンジャーの活動では、イギリスと台湾のガールスカウトと交流し、各国のジェンダーの現状を知り、日本とは違った課題や取り組みを知り、ジェンダー現状についてより深く関心を持ちました。
 国際ガールズメッセでは、ありがたいことに国際交流の報告をしました。宮崎から発表をお届けしようとしたところ、ネットワークの問題により順番変更となり、最後のトリを努めさせていただきました。宮崎らしい元気で笑顔あふれる発表ができ、トラブルを乗り越えました! 多くの方に私たちが交流した内容を知っていただけて、嬉しく思います。

国際ガールズメッセで発表

 最後に、パープルリボンキャンペーンにフォーカスした活動をして、コミュニティアクション チャレンジ100アワードに応募しました。パープルリボンキャンペーンについての意識調査をおこない、そこから見えた現状や今後の提案をしました。多くの方にパープルリボンキャンペーンやDVの現状を知ってもらい、大きなムーブメントを起こしていこうと心に決めました。

ジェンダーに関する意識調査報告とイベントの提案をしました

 こんなにも多くの活動に挑戦できたのは、宮崎県連盟のリーダー方の支えのおかげです。多くのチャンスを与えてくださり、これまで見えなかった景色を見させてくださいました。ガールスカウト活動における熱意や愛情を感じ、モチベーションに繋がりました。素晴らしい経験をありがとうございました。

ガールスカウトは続けてこそ意味がある

 ガールスカウトで得た学び・経験・絆は一生ものです。部門を重ね、フライアップしていくと、見える景色や考えは変わっていくものです。その中で、ブラウニー・ジュニア・シニア・レンジャーで得たスキルは将来必ず役に立ち、宝となります。ガールスカウトは無限の可能性を秘めています! 皆さんで、これからもガールスカウトを盛り上げていきましょう!

ガールズメッセ2022での表彰式で和田会長と

B-Pアワード受賞プロジェクトのご紹介

ガールスカウトの活動を通して得たジェンダーについての知識を学校や地域で広め、より多くの人がジェンダーについて考える機会を提供すべく、パープルリボンキャンペーン、高校生英語弁論大会、イギリス・台湾との交流などさまざまな年齢・地域において多岐にわたる活動をしました。

発表の様子(YouTube)


ガールスカウトでは成長と共に、自分の興味感心に基づき、取り組みたいことに挑戦することができます。年少年代から社会や世界の課題について触れることで、広い視野が身に付きます。また、世界中に仲間と活動拠点があるので、国際的な体験をすることもできます。
ガールスカウトで学んだことを通じて大きく夢に羽ばたこうとしている日高さん。これからもきっと、挑戦し続ける姿を見せてくれることでしょう。

ガールスカウトのSDG5への取り組み

ガールスカウト主な活動

ガールスカウトジャーニー(YouTube)